米オンライン福音派キリスト教新聞"Assist News Service"によると、ヴェトナムタインホワ省のフルゴスペルチャーチがヴェトナム当局公安により迫害を受けているという。
英人権運動及びキリスト教迫害監視団体"Jubilee Campaign"によると、6月18日主日にヴェトナム・フルゴスペルチャーチが襲撃され、教会員の数人が殴打・拘束されたという。
"Jubilee Campaign"は、「私たちはヴェトナムハノイのある弁護士から情報を得ましたが、彼はこのようなヴェトナム国内で生じている宗教迫害に関する情報を私たちやBBCに伝える役目を果たしているので、ヴェトナム共産党高官や公安警察からマークされているそうです。他にも、このような情報をメディアに伝えている人々が近い将来拘束、あるいはさらに悪い状況に陥る危機にさらされるのではないかと恐れています」と伝えた。
"Jubilee Campaign"がハノイの弁護士とコンタクトを取って得た情報によると、ヴェトナムタインホワ省の公安警察はすべてのプロテスタントの宗教活動を禁じており、フルゴスペルチャーチの教会員に容赦なく暴行を加えた。1999年以来、タインホワ省フルゴスペルチャーチの活動は活発化している。つい最近までは何の迫害も無くキリスト教活動を行うことができたが、2006年4月9日より状況は激変。政府公安警察が家庭教会における礼拝を妨害し、教会員を警察へ突き出した。彼らは教会員に対し、イースターを祝わないように警告。4月16日のイースター当日、教会員らは教会とは別の場所で密かにイースターを祝ったという。
"Jubilee Campaign"の公式声明によると、ヴェトナム公安警察は4月23日、家庭教会の礼拝中に襲撃し、教会員らを拘束。同様の事件がその一週間後の4月30日にもあったという。また5月5日にはフルゴスペルチャーチのHo Duc Tuan牧師が礼拝中に公安警察による襲撃に遭い、教会員らとともに警官によって暴行を受け、牧師は拘置所に拘束された。
さらに5月14日、3人の教会員らが聖書を学ぼうと、そのうちの1人の自宅で集会を開いていたが、それを近所の人が通報。集会を開いた家に住む教会員とその家族2人が警察所に連れ出されて尋問を受けたという。
5月26日に彼はヴェトナム人民委員会に宗教活動登録申し込み用紙を提出したが、彼の申請は却下された。
この2日後、公安当局は再び教会の礼拝中に襲撃し、礼拝に出席していた全員を拘束。拘束された人々は自己申告書を書き上げるまで解放されなかった。
また6月4日には、教会員らが同じく自宅で集会を行っていたところを再び公安警察が襲撃。そこに集まっていた全員を拘束した。警察は拘束した教会員らのうち数名に対して激しい暴行を加え、一部の人々は出血するまで殴打されたという。その後、彼らは警察所に拘束され、二度とそこで行われる集会に参加しないようにと厳しく注意を受けた。
そして6月18日午前8時30分、公安警察は集会が開かれていた同じ場所を襲撃し、そこに集まっていた4人を逮捕。同日午後4時30分には公安警察高官が尋問を行い、4人のうち2人を激しく殴打して重症を負わせた。そこで全員が『聖書勉強会などキリスト教に関する集会をそこで開催しない』と約束する文書への署名を強制されたという。