10代の多くの青少年は今日、一見何の害もないように見えて実は多くの死の現実に関わる文化に触れている。しかしながら、多くの保護者らは彼らがインターネット上で好んで行うチャットやゲームの中に潜んでいる危険性に気づいていない。
米国では最近、シカゴの14歳の少年がインターネット上の嫌がらせで重罪に問われた。この少年は米人気サイト上である学校関係者の生命を脅かすような発言を行った。地元警察署によると、この脅迫文は学校の年度始めにインターネット上のサイトに掲載されたが発覚が遅れ、つい最近発覚されたという。
このような事件はインターネット上で数多く生じている性的搾取を目的とした書き込み、その他不適切な書き込みによる事件の一例に過ぎない。
米キリスト教団体フォーカスオンザファミリーによると、多くの保護者らは2003年に立ち上げられた"MySpace.com"というインターネット上の交流サイトに潜む危険性に気づいていないという。このサイトは米国でとても人気があり、同団体青年文化部理事長のボブ・ウォリシュゼウスキー氏によると、「"MySpace.com"は良くもあり、悪くもあり、醜いサイトでもあります」と8日米ラジオ局を通して発言した。現在"MySpace.com"では7400万人もの登録者が存在し、さらに毎日新たに8万5千人の新規登録者が加えられているという。
ウォリシュゼウスキー氏によると、このようなサイトの存在に気づかない保護者らにとっては、このようなサイトは「コンピュータ化された密室」であるという。ユーザーらはこのサイト上にお気に入りの音楽や写真、ビデオ、ブログを掲載することができ、信仰も分かち合うことができるが、一方でユーザーらの価値観を支配するような面も見られるという。
このサイトで「バイブル・スタディ」と入力して検索すると、24万6千件ヒットするのに比べて、「ポルノ」と入力して検索すると230万件もヒットするという。このことに関してウォリシュゼウスキー氏は「このサイトはポルノ系サイトの色に染まってしまう傾向が十分にあり得ます」と警告した。
他にも米国の青少年に人気があり、一般保護者らにはあまり知られていないものとして、「息詰まりゲーム(別名ドリームゲーム、ブラックアウト)」が挙げられる。これは普通何人かがグループになって行い、手やその他の道具を用いて相手が意識を失うまで窒息させるゲームで、今までも米国で行われてきたものであったが、今日米青少年らの間で再び人気が出ているという。
このゲームについてカンザス州リバーオブファイアー教会牧師のティム・ウィルソン師は、「このゲームは麻薬やアルコール依存症に匹敵するものです」と警告した。ティム牧師は昨年このゲームによって娘を亡くしている。このゲームは中毒性のあるもので、一部の子供たちは一度に何時間も行っているという。
医師らは、このゲームを行って脳に酸素を送ることを一時的に停止することで、慢性的な脳への障害を誘発し、時には死に至る危険があることを警告している。
ウィルソン夫妻含め、このゲームで子どもを失った両親らは現在、このゲームの危険性を一人でも多くの両親らに気づかせようと活動している。
子どもたちがどのような危険な文化に触れているかわからない現代において、ウォリシュゼウスキー氏は、「たとえば、"MySpace.com"に関しては、両親もそのサイトに登録し、積極的にサイトを知るべきです。そして子どもたちがどのような世界に関わっているのか知り、両親が関わっていることで、サイト中で知り合った友達が両親も知っている人である可能性をつくると、インターネット上の『密室』が密室ではなくなっていきます」とし、保護者らが子どもの関わっている文化に積極的に関わっていくべきだと主張した。