【米クリスチャンポスト】「ハリー・ポッター」は今日の米国十代の少年少女の間でもっとも「ヒーロー」として人気のある存在である。 米調査会社バルナグループの新発表によると、ここ3年間でハリーポッターの認知度は2倍になったという。
現在米国では5人に4人の十代少年少女がハリーポッターの本を読んだり映画を観たことがあるという。ハリーポッターのコンテンツについてはキリスト教指導者らや保護者らの多くから反感が寄せられているが、それにもかかわらず教会に通う十代少年少女の77%がすでに「ハリー・ポッター」の映画を観たり、本を読んだりしている。
その結果今までにないくらい多くの少年少女らが魔法の物語にさらされることになり、そのうちのわずか4%の少年少女らしか教会でハリーポッターにまつわる霊的な問題に関して議論したり教えられたりした経験がないという。
一方で、5人に1人の少年少女らは保護者らとハリーポッターの超自然現象について議論をしたり悟されたりした経験があるという。
バルナレポートによると、全体として、十代の少年少女の大半は教会指導者や保護者らから何の指針も与えられることもなくこの魔法の物語を楽しんでいることになり、少年少女らは霊的な問題について自分自身で独自に考えたり、あるいは、友達に影響を与えられている傾向にあるという。
さらにバルナグループでは若者の生活にどのくらいこの架空の物語が影響を及ぼすかも調査した。十代の多くの少年少女らはこの物語を本でよく読んでいる人以外は霊的な刺激をあまり受けていないという。全体的に見ると8人に1人の少年少女らはハリーポッターの物語で魔法に関する興味が増すようになったという。これは米国中でおよそ3百万人の若者が魔法に興味をもっていることになるという。
英各紙では、ハリーポッター現象で子供たちが魔法について興味をもつようになり、たくさんの子供たちが地元の魔女の集会や呪文の習得そのほか魔法にかかわった活動について知りたがっていると伝えているという。
全体的にはハリーポッターを観たことのある子供たちと観たことのない子供たちの間では現実世界における振る舞いの上でなんら違いは見られないという。しかしながら、バルナグループによる調査によると、ハリーポッターを観たことのある子供たちは観たことのない子供たちよりも、“Ouija board”という占いや現実世界での超能力に関して議論する掲示板を使用する割合が比較的高いという結果が得られたという。
今回の調査ではその因果関係ははっきり判明しなかったが、多くのハリーポッターによって霊的に間違った方向へと促された若者らはすでに霊的な奮闘をしていることが伺えるという。 つまり、多くの魔法に興味を持つようになった少年少女らはすでに他者から孤立しているか魔法に関する活動にすでに関わっており、このような子供たちにとってポッターの物語を読むことは彼らのものの見方や振る舞いが正しいと確信させてくれるものになっているという。
バルナグループ副社長のデイヴィッド・キンナマン氏は、保護者や青年指導者らに「ポッター現象」を説明するために、「十代は保護者の指導下から独立し、神に依存する生き方をするのに重要な遷移過程にあります。現代の私たちの多種多様なメディアで溢れ返った文化の下で、ただ単に子供たちをすべての霊的に危険な情報源から隔絶させるようなことをするのではなく、保護者らは子供たちが友達や社会に対し正しい方向を導くことができる人になるように指導しなければなりません。少年少女らに現代の大衆文化に対し、聖書的見地で反応できるように導くことが大切です。若者は熱心に現代文化の産物のために時間とお金を消費しています。大人が彼らを正しい方向へ導き、どのように世俗の情報を解釈し、キリスト者的マナーをもって接するかをきちんと教えなければなりません。聖書は信者らにつねにあなたがたの信仰に関するあらゆる質問に答えられるように準備をしておきなさいと教えています。ハリーポッターによる物語の霊的な危険度を過小視するのではなく、この物語のよい面は、目的、運命、関係性、孤立、贖い、霊的な力などの問題に関して疑問を掻き立ててくれるところにあります。これらの疑問に答えることはキリスト共同体にとってとても重要なメッセージにつながります。しかし、現状では、多くの保護者や教会指導者らがこのような霊的な問題に答える絶好の機会を無駄にしているようにしか思えません」と述べた。