【英クリスチャントゥディ】英国首相トニー・ブレア氏はロンドン南部、ブリクストンのクリスチャンセンターで国民の政治参加を呼び求める演説を今月初めに行い、黒人クリスチャンらから大きな歓迎を受けた。
ブレア首相は黒人や少数派共同体に対し、政治に忠実であるべきであり、そのことが英国における少数派民族による投票数を増加させる「必要不可欠」な働きをなすと述べた。
200人以上ものペンテコステ派キリスト教徒がブレア首相の演説に対し、3分間にも亘るスタンディングオベーションを行った。ブレア氏はこのような熱い歓迎に対し、「今までにない最高の演説の時を過ごすことが出来ました」と述べたという。
2005年の英国総選挙の際に行われた調査によると、少数派民族からの投票者数が急激に減少したことが示された。ブレア首相はこの結果を受けて、信仰団体に対し、公的な活動に積極的に関わるように促し、「民主主義社会の見物人ではなく、プレイヤーになりなさい」と訴えたという。
ブレア首相は五月のイングランド地区選挙が近づくにつれて、カリブ海、アフリカ系共同体が主要教会によって政治社会的につなぎ合わせられた大会を選択し、演説を行った。
とりわけ、ブレア首相は国民を政治や公的生活にもっと参加させるための努力が必要であることを強調し、「調査結果では全体的に投票者数が減少したが、とりわけ黒人の政治投票不参加者が際立ちました。この昨年総選挙の際に行われた調査の結果で黒人と少数民族共同体のうちで、投票に出かけた人の割合はわずか47%であることがわかりました。これは大きな懸念事項です。なぜなら、最終的には、私たちはわが国の未来を総選挙において共に作っていくのですから。投票は貴重なものです。なぜなら投票することは我々が存在する社会を形作るに重要なことだからです。人々の決断を通して権力を穏やかに、集約的に、平和に遷移させていくことは偉大で歴史的なできごとです。投票はただ単に人々の権力を行使するための道具であるだけではありませんが、確かに権力を行使しうるものなのです。投票することで私たちが自ら国を統治するという信仰を持ち続ける表現をすることになるのです」と述べた。
ブレア氏は信仰は英国社会で必要不可欠な政治運動の役割を果たすことを強調し、「人々は現代の英国民の生活において宗教関係、教会に関係した働きに費やす時間が減ってきていると言います。毎週英国教会のドアを50万人以上のアフリカ系、およびカリブ系英国人共同体が行き来することに私たちは無関心でした。このような教会は地元共同体の基盤となるものです。教会での活動は学校や、社会福祉への寄与にもなりますし、弱者やもっとも支援を必要としている人への支援の手を差し伸べることが出来るところでもあります。そして教会で「敬愛」、「寛容」、「家族愛」のような重要な価値観を促進することが出来ます。そして子供たちを適切に養育し、弱者を配慮し、私たちに授かった才能を最大限に発揮させることを助けてくれます。教会がより指導力を発揮するとき、より政府は国民の意思と同調して政治を行うようになります。最近は、政府はただ単に人々のために事を行う機関ではなく、人々と共に働く機関になってきています」とブレア首相は、政府が国民の意をよりよく反映して、共に発展する政治を目指し、黒人、少数派共同体を激励した。