【ロンドン(AP通信)】世界聖公会トップのカンタベリー大主教は学校で創造論を教えることに反対の意を表明した。
火曜日に発行された英ガーディアン紙に掲載されたインタビューによると、カンタベリー大主教ローワン・ウィリアムズ博士は、「創造論の意味するところを学校で教えるかどうかを議論するのは福音宣教とはまた別問題です。だからといってダーウィンの進化論が教えるべき唯一の理論であると言っているわけではありません」と述べている。
創造論とは6日間で地球が創造されたという旧約聖書創世記に記されている記述をそのまま信じる理論。現在米国で白熱した議論になっている。
このウィリアム大主教の立場は、米国聖公会の立場と一致しているという。
1982年、米国聖公会総会において「神の大能によっていかなる方法によっても創造することができることから、創造論者による厳格な教条主義を否定する」ことを肯定する決議案を採用した。この決議案は、神が人に与えられ、私たちに託された被造物に対する真理を探究する科学者、教育者、そして神学者の立場を支持するものであるという。
ウィリアムズ大主教は、創造論は「ある種の分類上の誤りであり、聖書がその他の理論と同様の一理論であると見なされてしまったものです。そしてキリスト共同体の歴史の大部分において、神の創造に由来する全てのものはどのように創造初期に発展してきたのかについてある程度の不確定性、自由度をもつと見なされてきました」と述べた。
そして創造論を学校で教えるべきかという質問にウィリアムズ大主教は、「私はそうは思いません。いや、してはいけないと思います」と答えたという。