イスラエル西部パレスチナ自治区ガザのパレスチナ聖書協会がイスラム過激派によって爆破すると脅迫されていたが、米オープンドアーズによると、爆破期限になっても何事も生じなかったという。
2月3日に武装軍団が2つの小パイプ爆弾を爆発させ、聖書協会のガラスドアや鉄鋼を爆破させた。そして武装集団によってパレスチナ聖書協会経営者を殺害し、その他のビルに同居する人々も聖書協会が2月28日までに立ち退かない限り殺害すると脅迫し、さらに聖書協会が他の地域で宣教を継続することについても警告を促した。
聖書協会職員らは建物を修復して強まる死の脅迫の最中においても聖書協会の活動を継続したが、3月6日の米国オープンドアの報告によると、脅迫によって聖書協会の経営する書店は一時的に閉鎖されたという。そして2月28日の爆破期限が過ぎても過激派による攻撃は生じなかったという。
パレスチナ聖書協会理事長ラビブ・マンダナット氏は、「サタンは私たちのイスラム教徒への愛を殺そうとしたが、サタンはそれを成すことができなかったのです。この愛はキリストから来ています。私たちは信仰によって彼らの中にキリストを見ました。私たちはすべての人の人間性の中に見られるように、神様のかたちを彼らの中に見ました。そしてイスラム教徒もすべての人もキリストによって愛される価値があるのです」と述べた。
ガザ地区の聖書協会書店は2月28日になっても無事であったが、そのかわりにイスラム武装軍団はヨルダン川西岸キリスト教学生センターを襲撃した。武装軍団は学生センターの窓を崩壊し、二本の火炎瓶を投げつけ、赤い文字で「我々の土地から出て行け」と書きなぐったという。
世界中の迫害されているキリスト教徒救済のための活動を行う団体「オープンドアーズ」は、パレスチナ聖書協会、ガザ地区聖書書店を支援している。マンダナット氏は、いかに聖書協会と提携関係にある小さなキリスト教共同体がイスラム教徒にキリストの愛によって衝撃を与えたかについて、「私たちはガザの人々に奉仕しています。私たちが直面している敵意は私たちが共同体に対する奉仕活動をしていることが原因で生じているのです。私たちはガザの人々と親しい関係にあります。私たちは彼らを抱き、彼らに奉仕し、彼らのために存在することで彼らに愛を示しています。このようなことがサタンが嫌がることなのです」と述べた。
一方で、オープンドアーズは世界中のキリスト教徒らに対して、ガザの切迫した状況に対して祈るように呼びかけた。2月28日の爆破期限が経過したことから、マンダナット氏はどんなにキリスト教宣教が強まったか、パレスチナNGOや地元学校職員らと協力してさらなる効果的な宣教ができているかを説明し、「神は善である。このような混沌の最中においても、神は善をもたらされたのだ。我々の神は全能であり、今は真理のうちに生活するときである。私たちはオープンドアーズがこのようなすばらしい神の家族であることに感謝の意を表したい」と述べ、さらにイスラム教徒に対する愛についても強調し、「あなた方はあなた方が愛する人々を決して怖がってはいけない。」と述べたという。