ワールド・ビジョンからの新しい冬服に身を包むサージャ©ワールド・ビジョン | |
ワールド・ビジョンはユニセフ(国連児童基金)と提携して、気温が急激に低下する新年を前に、パキスタンのセイロン・バレーの荒廃地で900人以上の児童に冬服を提供した。
この荒廃地はパキスタン北西の高度1500メートルの高さに位置する渓谷で氷点にまで気温が冷え込む。この地域に住む子供たちは特に寒さによる肺炎や呼吸器感染に陥りやすい。
一時的にテントで行われている学校の授業で、子どもたちが寒さに耐えることができるようにと、4歳から14歳までの子供たちに暖かいジャケット、羊毛の帽子、スカーフ、ストッキング、暖かくて丈夫な靴が与えられた。
「こんなに新しい服をもらったことはありません。このような衣服や靴をもらって本当に心が温かくなり幸せです。私の父は古着屋で使い古しの服を購入してくれましたが、これからは新しい服を着て学校に行くことができます。私には三人の妹がいます。スメラとネイラの二人の妹は小学校一年生で、もう一人マリアという孤児の妹がいて彼女は母と一緒に暮らしています。スメラとネイラは私と一緒に学校に行きます。彼女たちも冬服をもらうことになり、きっと喜ぶと思います。」小学校2年生で9歳の少女サージャは、喜びの声をワールド・ビジョンスタッフに語った。
ワールド・ビジョンのコミュニケーション担当官モサディク・アリ氏によると、今回冬服を配布したセイロン・バレーでは降雪が一メートルもあり、衣服配布活動の大きな妨げになった。そして豪雪が一月中旬に発生することも考えられ、山崩れや雪崩の危険性も今後考えられるという。
ワールド・ビジョンは、今回行った子どもたちへの冬服配布と冬季暖房設備と食糧援助による家族生活支援の他にも、ワールドビジョンが運営する子ども談話室(CFS)へ多くの子どもたちを招く予定である。
ワールド・ビジョンのパキスタン児童保護専門家ミトラ・サラフ氏によると、ワールド・ビジョンは一月末までに20の子ども談話室を設立し、男子女子それぞれの談話室での活動推進リーダーを育成するという。