パキスタン国内のキリスト教徒が、8日に起きたパキスタン大地震の被災者のための祈祷集会を各地で開催した。地震による犠牲者は3万3000人以上、一部の報道では4万人を超えたとの情報もある。英紙クリスチャントゥデイが12日伝えた。
同国内のキリスト教徒らによる集会は9日と11日(ともに現地時間)に全国各地の教会で行われた。集会では、犠牲者と遺族、負傷者、今もなおがれきの中で救助を待つ人々のために祈ったという。
日曜日の集会ではパキスタンのカトリック中央協議会議長が犠牲者に対する哀悼の意を表した声明を読み上げた。集会後、声明は同国のムシャラフ大統領宛てに、義捐金と一緒に送付された。同国の日刊紙「デイリータイムズ」によると、送付された手紙には「大統領が救助作業に取り組んでいるとき、我々キリスト教徒一同があなたと共にいます」と書かれていたという。
また、同協議会は医療チームと作業チームをイスラマバードに派遣した。両チームは現地の救助隊と合流し救助を行っている。
11日の集会では、同議長が会衆に対し、救助活動の支援と各自賃金1日分に相当する額を救済基金に献金するよう要請した。
この要請を知ったパキスタン超教派対話協議会代表、フランシス・ナディム師は同調し、全国の諸教派に対して団結を呼びかけ、被災者援助に各自全力で取り組むよう呼び掛けた。
デイリータイムズ紙によると、被災地では、パキスタン政府や国連、支援国による救援活動が加速。行方不明者の捜索に全力を挙げている。