日本福音同盟(東京・千代田)は16日、同同盟公式サイト上で、ロンドン同時テロに関する世界福音同盟(WEA)最高経営責任(CEO)、ジェフ・タニクリフ氏の緊急談話(8日付)を発表した。CEOは「われわれの心はロンドンをはじめ各地で暴力の被害にあった人々と共にある」とし、暴力や病、貧困の問題にいっそう関心が集まることを期待すると語った。平和と伝道に関する祈祷課題を提案し、各国のWEA傘下教会に祈りとキリスト愛の実践を呼び掛けた。
WEAは、発表で、テロ被害者に対する哀悼の意を表し、300万の各国加盟諸教会に向けて被害者のための祈りを要請した。発表は、WEAコミュニケーション・コーディネイター、シルビア・スーン氏の署名で関係諸団体に送付された模様だ。
ロンドン警視庁によると、ロンドンで7日に発生した同時テロ事件の犠牲者が18日現在、56人になったと発表した。これまでに51人の身元が判明した。テロの実行犯は英国で生まれ育ったイスラム系移民だったことが当局の調べで判明している。
英福音同盟、ローマ・カトリック教会のベネディクト16世らキリスト教指導者以外に、イスラム教指導者ら各宗教関係者は、テロに関与するイスラム過激派を強く非難する声明を相次いで発表している。
各紙によると、キングズクロス〜ラッセルスクエア間の地下鉄で死亡したスーザン・レビさん(53)の葬儀が18日、市内のシナゴーグ(ユダヤ教会)で行われた。犠牲者の葬儀としては、これが最初だった。夫ハロルドさんは「妻の犠牲は全く無用なもので、家族は打ちのめされている。この悲惨な悲劇に巻き込まれたほかのたくさんの家族に、私たちの思いと祈りを差し伸べたい」とコメントを発表していた。