インドネシア東部スラウェシ島のキリスト教徒居住地テンテナで28日朝、大規模な爆発が2回起き、22人が死亡、60人以上が負傷した。同国のカラ副大統領や捜査当局は31日までに、この地域で活動するアルカイダ系組織の関与を示す痕跡がみられる、との見解を示した。ロイター通信などが同日報じた。
ロイター通信によると、最初の爆発は中学校前で起きたが、死傷者はなかった。同校の生徒らを狙ったとの見方がある。その約10分後には約100メートル離れた市場内で大きな爆発が起き、買い物客らが犠牲になったという。現場は露店や1、2階建ての商業建物が並ぶ市場。商品やごみ袋などのわきに爆発物が置かれた模様とのこと。
同地域周辺では98年から01年ごろまでイスラム教徒とキリスト教徒による抗争があり、2001年には約2000人が死亡した。宗教抗争が再発した可能性を指摘する声もある一方で、副大統領は、紛争とは別のテロ目的だった疑いがあるとの見方を示している。