ユダヤ人のクリスチャン、いわゆるメシアニック・ジューが最近の移民ブームで急増し、このほどイスラエル国内で1万人を突破したことがユダヤ人を対象とした伝道団体などの調べで分かった。
イスラエル最大級のメシアニック集会「オハレー・ラハミーム(憐れみの天幕)」代表のエイタン・シシコフ氏によれば、同国内で約80あるメシアニック集会の会員が1万人を突破した。これは旧ソ連から大量のユダヤ人がイスラエルに流入した1980年代の2倍という。オハレー・ラハミームの会員の70%は旧ソ連からの移民だ。
イスラエルでは、改宗を勧める内容を含む文書や物品を使った伝道が法律で禁じられている。
反伝道団体による伝道阻止は1950年から始まった。欧米のキリスト教宣教師が旧ソ連などから移住したユダヤ人を対象に伝道した結果、多くの改宗者を獲得。キリスト教徒の増加を懸念したユダヤ教主義政党や団体は「移住者たちを物品で取引する行為」と批判し始めたという。(エルサレムポスト紙)
シシコフ氏は批判に対し「会員の一部は慈善活動に惹かれてきた人たちかもしれない。だが98%はそうではない」と説明した。