ブッシュ米大統領は1日、ワシントンD.C.内のホテルで開かれたホワイトハウス主催の会合で講演し、宗教関連の社会事業団体(信仰事業団体)の活動を賞賛するとともに、今後、法的・資金的に支援を強化する意向を表明した。米クリスチャンポスト紙が3日(日本時間4日)伝えた。
この会合は、宗教団体や宗教的信仰を理念に掲げる社会事業団体を対象に開催された。団体代表ら250人以上が参加、「信仰事業の活性化を妨げる障害を取り除く努力をする」との大統領の演説に耳を傾けた。
米政府による2004年度の信仰事業団体に対する支援額は13億3000万ドルで、前年(11億7000万ドル)から14%増加した。米国国際開発庁からの支援額6億7000万ドルと合わせると支援額は20億ドルに上り、これは社会事業への同年度国家予算の10.3%を占める。
大統領は講演で、「連邦政府や州政府、自治体には宗教関連の団体に好意的でない文化が存在する」と指摘。社会事業団体を対象とした政府の財政支援枠で、信仰事業団体に対する支援額が制限されることがあってはならないと述べた。
また大統領は、「我々は信仰事業団体を、その活動成果で評価するべきだ。宗教に対する印象で評価するべきではない」と話した上で、「貧困者や助けを必要とする人を支援する人々は、えてして『官僚』と呼ばれる山脈にぶち当たる」と批判した。