AP通信による最近の報告によると、オランダ国内のプロテスタント教会の間で社会の動きに合わせようと自由主義的な価値観が広がっている。オランダ改革派教会と国内では少数派のルーテル教会が合併して「オランダ・プロテスタント教会」を設立後半年が過ぎたが、この教会が同性間の結合の「祝福」と女性牧師の按主を容認する立場を表明した。
加盟教会に対して同性間の結合の祝福の強制は行わないものの、合併の際に結ばれた協約に含まれない内容に対し既に1万5000人以上の教会員が反発し、合併教会への所属を拒否して別グループを形成した(AP通信)。
同様の動きは近年ほとんど見られなくなったが、同性間の結合の祝福をめぐる問題は各地の数多くの教会で議論されてきた。
最近では、米ロサンゼルス聖公会のジョン・ブルノ司祭が、同性愛等に関する神学的見解の違いを理由に米聖公会を脱会した3つの保守派教会との和解策として、同性間結合の祝福を今後行わないと発表した。
今年6月には会員数1630万人を有する全米最大の教会、南部バプテスト連盟が、女性牧師と同性間の結合に対するリベラルな見解に反発してバプテスト世界連盟からの脱退を表明した。
日本聖公会の三鍋裕総主事は今年4月の時点で、ランベスの特別委員会が今秋発表予定(当時。10月18日発表済)の報告(ウインザー・レポート)を検討し参考として扱うとしたが、日本がこの発表に歩調を合わせる必要はないと述べ、日本聖公会の統一見解を出さない可能性もあると明かした。11月時点でも立場を明らかにしていない。