[国際 22日 CT]米国のNGO団体、UMCOR(合同メソジスト教会救援部門)が来年1月までに、スーダンのダルフールに人道支援チームを派遣することが分かった。今後、人員を援助団体に派遣したり既に行われている経済支援を段階的に増額するかたちで支援枠を拡大する。
スーダンで3週間前に現地入りした調査団が最近帰国し、飢餓対策や難民誘導で支援が必要と報告した。紛争では、政府と政府の支援を受けた北部のアラブ系民兵によるアフリカ系農耕民族に対する殺人、略奪、暴行が行われ、7万人以上が殺害、160万人以上が国内避難民や隣国チャドへの難民として避難生活を送っている。
スーダンでは、約70の人道支援団体が登録されているが、被害の最もひどいダルフールを拠点に活動する団体は皆無という。米・合同メソジスト教会のジム・コックス氏は「当初、認定難民160万人と聞いて困惑していました。しかし、この数字に誤りがあると最近になって分かりました」と話した。大部分の支援団体は隣国チャドで活動している。同氏は「国内で逃亡を続ける国民は、国連認定の難民に数えられていないので、これらの人々のために働いても(支援団体の)利益にならないのです。これが諸問題の原因となっています」と指摘し、支援体制に問題があると述べた。
UMCORの支援拡大では、スーダン南部で避難生活を送る数千人から2万5千人規模のキャンプが支援対象として検討されている。内容も、これまでの資金援助のみの支援から活動支援に発展させる見通しで、派遣労働者のほかスーダン国民から支援労働者の募集を開始する。
紛争はスーダン西部で最も激しく、多くの避難民が南部やチャドに移動している。だが、キャンプ地も襲撃される可能性がある危険な状態で、飢餓や疫病が発生し悪化する可能性も指摘されている。(ChristianToday.com)