【ロンドン=クリスチャントゥデイ.com】自分が同性愛者であると公言している聖職者ジェフリー・ジョンが先月に英国聖公会の聖オルバン教区主教として任命されたことをうけて、保守派聖職者たちが自主退位を求める意見書を提出していたことが分かった。
米国聖公会ニューハンプシャー教区で昨年十一月に同性愛者が主教に就任した後、聖公会全体が同性愛聖職者に対する見解の不一致で大きく揺れている。
福音派は今回の任命が「問題を引き起こす可能性のある任命は十二カ月の審査期間を置いてなされなければならない」という聖公会の規定に反していると指摘している。
ロード・ケアリー元カンタベリー大主教も同問題を懸念している。ケアリーは米国聖公会が同性愛者を主教として任命したことを「行き過ぎた判断だった」とし、この任命後、「聖公会は危機に直面している」と語った。
昨夏、ジョン主教はレディング教区主教として任命されたが、オックスフォード教区所属の福音派緒教会が着任に激しく抵抗し、任命が撤回されなければ聖公会中央管区への資金援助を中止するという声明を発表した。ジョン主教はこれを受けて、「この就任は聖公会全体の一致を乱しかねない」として自ら退位を申し出た。ウィリアムズ大主教はジョン主教の自制を評価し、「同性愛者も教会の立派な一員だ」と述べた。
一方、英国聖公会のローワン・ウィリアムズ・カンタベリー大主教は、今年六月の首座主教会議に向けて聖公会が直面している諸問題の研究に取り組んでいる。欧米のキリスト教メディア各誌によると、大主教は会議で同性愛聖職者の問題を解決させる方針だという。