英国教会がインターネット上で初の本格的な“バーチャル教会”を制作していることがわかった。同教会は5日から、このインターネット教会を担当する“ネット牧師”の一般公募を開始した。この教会は忙しくて信仰生活を歩めない人や、協会での礼拝参加に抵抗を感じる人をターゲットにしたもので、当局は、これをきっかけに地域教会に参加するようになればと望んでいる。
“i-チャーチ”と呼ばれるこの教会によって、世界中どこにいてもクリスチャンを霊的に支援できるようになるという。国教会側は「インターネット教会でも聖なる共同体であることに変わりはないが、信徒に直接会っての集会の義務を課すことはない」と話している。
この“i-チャーチ”は、最近の礼拝参加者数の急激な減少を懸念し、対策として打ち立てられたもの。統計によると、英国民の2パーセントしか国教会の礼拝に参加していないのだという。“i-チャーチ”は当分の間、オックスフォード教区の監視下に置かれ、同教区主教が担当することになっているが、担当牧師が任命され次第、その“ネット牧師”がこの“インターネット教区”を総括することになっている。
i-チャーチ運営委側はこの構想について、「インターネットが人びとの生活の一部となりつつある今、インターネットを通じてしか人と接する機会のないような人たちのために、福音宣教の新しい形を備えておかなければならない」と話している。
詳細はi-チャーチ( www.i-church.org 英語)。