日本の霊的変革を求めてお茶の水クリスチャン・センター(OCC、東京都千代田区)で行われたエリヤ会主催のシンポジウムで17日、全日本宣教祈祷運動運営委員長の三森春生牧師(イムマヌエル王子キリスト教会)、元カネボウ薬品会長で神木イエス・キリスト教会伝道師の三谷康人師の講演の後、全国小牧者訓練会協力主事の鮫島紘一牧師(国際福音キリスト教会)、日本福音宣教師団(JEMA)会長のレイ・リーフ師の2人が日本の牧師に対する発題講演を行った。
まず、全国小牧者訓練会協力主事の鮫島紘一牧師は「初代教会から学ぶ」と題し、週に一度の主日礼拝にだけ教会へ行く「サンデー・クリスチャン」の多い教会ではなく、初代教会のように頻繁に聖徒と交わり、日ごとの主との交わりの中でクリスチャン自身が成長し、彼らが自然に外に出て伝道するような教会形成のあり方を紹介した。
鮫島師は、信徒が日ごとに主と交わる機会を増やし、日常的に主につながれることが重要であるとした。そのための有益な活動として、教会で行われる朝の早天祈祷会、各家庭を開放してもたれるセルグループ(家庭集会)の活動を紹介した。特に、それらの集会後に愛餐(信徒の食事の交わり)の時間を持つことを強く勧めた。日常的に信徒らが教会で食事を共にすることで、教会という愛の共同体のメンバーとしての意識が信徒一人ひとりの中で大きく成長すると説いた。
また、平日や土曜日に信徒育成のための聖書の学び会を教会や信徒リーダーの家庭で頻繁に開き、一人でも多くの信徒がただ日曜日にだけ礼拝に集まる「お客様」になるのでなく、教会という共同体の一員であるという意識をいつも明確にすることが大事だと語った。
鮫島師に続いて、日本福音宣教師団(JEMA)会長のレイ・リーフ師が講演した。
リーフ師は、海外宣教師として日本を宣教するという立場から、日本の教会が海外の教会に比べて雰囲気が暗いこと、そして、信徒たちの間に日本古来の儒教的倫理の力が今も強く働き、それが福音の多少の妨げになっていることを指摘した。しかし、主イエスが弟子たちに示した深い愛の世界を説きながら、御言葉の中にこそ、儒教よりも素晴らしい教えがあることを強調した。
また、聖書に記録された使徒ペテロの信仰の勧めを引用しながら、「義務では無く、自らイエスを愛して教会を牧会する」(1ペテロ5:1〜4)という牧師としてのリーダーシップのあり方を明確に示した。