9月23日、東京都三鷹市の日本ルーテル神学校・ルーテル学院大学で一日神学校が開催され、公開講義やチャペルコンサート、神学生による証などに計577人が参加した。
開会礼拝では、日本ルーテル神学校の江藤直純校長が「こころの貧しさと豊かさと」と題して説教を行った。また、来年完成予定の新校舎に「トリニティホール」との命名がされた。
公開講義では市川一宏ルーテル学院学長による「ルーテル教会における社会福祉の取り組み」、上村敏文助教授による「アフリカに学ぶ日本の宣教」、宮澤真理子チャプレンによる「楽しい教会学校のヒント」など9個の講義が開かれ、参加者は熱心に受講していた。
プログラムの中には、「こどもしんがっこう」も開かれ、子供たちが神学生とともに賛美をし、聖書の話を聞くなど、子供から高齢者まで多様な人が参加した。
一日神学校には、毎年全国から地域を選び、ルーテル教会員が招かれる。自分の所属するルーテル教会がサポートしている神学校を見学することで、遠隔地の教会員にも神学校支援を身近に実感できるようにとの配慮からだ。今年は北海道のルーテル教会から牧師1人、信徒5人、子供2人が招かれ、参加者からは「これほど多くの人とともに礼拝をささげたのは始めて」「いままで距離的な遠さが心理的な遠さを生んでいたが今日参加して親しみに変わった」などの感想が聞かれた。
一日神学校の企画立案を中心となって進めてきた江藤校長は、開催を通して支援している教会員たちにとっても、「私たち・私が立てた大学」としての学校を実感してもらえればと話す。
日本ルーテル神学校・ルーテル学院大学は、2009年に創立100周年を迎える。それを目指し、教育を通して宣教をしていきたいと語る江藤校長。新校舎も加わる来年度以降は、一日神学校も、教会在籍者の層が薄い中高生のためのプログラムを開発するなど、さらに大きく開催していきたいと語った。