北海道大学YMCAでは、定期的に聖書研究が行われている。この聖研は例会とよばれ、自由発題、キリスト教発題の二つのをメンバーが議論する。
北大YMCAでは札幌YMCA北海道大学クラーク聖書研究会との交流や近隣教会から牧師を招き、講演を依頼するなどの交流活動が活発。全国規模の「夏季ゼミナール」や海外での活動に参加するメンバーもいる。ノンクリスチャンが多い北海道大学YMCAの学生たちは、自分たちだけで聖書を読もうとしても文字をなぞるだけになってしまうという。知識の豊富な牧師が教える深い聖書の内容に驚き、刺激をうけている。
代表の安田恭大さんは、活動の目標として「できるだけ聖書を遠ざけない、無視しないで聖書を近くに置くようにする」ことを掲げている。また今後の活動については、多岐にわたって分野のひろがるYMCAの活動が、もっとつながりをもっていくことを望むと話す。ほかのYMCA活動に関心をもち、その事情をもっと知りたいという。
YMCAではクリスチャンがノンクリスチャンに対し、とくに入信を重視しているわけではない。しかしそのような雰囲気のなか北大YMCAはメンバーが学生寮にともに暮らしながら、お互い気兼ねなく議論をすることができるという。
はじめはクリスチャンに接するときに隔たりをもうけ、「あの人たちは信じるが、自分は」という姿勢を持っていたノンクリスチャンも、次第にそのような姿勢ではいけないと思うようになる。聖書の学びを通して、なにか必ず心に残る聖句があり、生活の中で思い出されるようになるなど影響を受けていく。
北海道大学YMCAに長く所属する猪阪裕之さんは、教会に行ってもいない人が聖書を読んでどうするか、といわれるような活動かもしれないが、自分は聖書を大切にしていくと語った。またYMCAにきていなかったら自分の人生がどうなっていたのかわからないとも話す。「今ここに来れて本当によかったと思います。ここにいる後輩たちにもがんばってほしい。」と語った。