京都市今出川にある同志社女子大のチャペルにアスベスト(石綿)が使用されていることが分かり、除去が完了するまで立ち入りが禁止されることとなった。同大が1日発表した。
同チャペルは、同大のシンボル的存在である国登録有形文化財の栄光館内にある。同館は、京都大学建築学科の創設者として知られる建築家武田五一の手で1932年に完成。今回アスベストが確認されたのは、チャペルの天井や壁の一部。そのほか、瞑想(めいそう)室と礼拝堂でも確認された。65年の改修の際、吸音材として吹き付けたという。附属の中高校でも共用されているチャペルは、毎日の礼拝のほか、入学式やクリスマスイベント、市民向行事に使用されている。
同大では、同館のほかにも、多目的ホールや中高校の教室などでもアスベストの使用が発見され、立ち入り禁止とされた。
中高校の始業式となった1日の礼拝は、放送で行われた。同大では、周囲への飛散はなく、健康被害の報告もないという。粉じん濃度調査を実施し、11月中には改修工事を終了させる予定。