グラミー賞7回ノミネートのゴスペルシンガー、ヴァネッサ・ベル・アームストロングの来日コンサートが9日、東京都西多摩の瑞穂スカイホールで開催された。会場近くの横田基地内にあるチャーチ・オブ・ゴッド・イン・クライスト・ジャパンの牧師たちによる招待で今回、開催が急きょ決定した。
選曲はヴァネッサの最新アルバム「Walking Miracle」の収録曲を中心にドニー・マクラーキンの「Somebody Prayed For Me」など全6曲、約50分間のステージだった。曲の間のMCでは、難病を抱えながらも家族の祈りによって強く生きている自身の息子を証した。「あらゆる困難、病気、悲しみ、苦しみが救い主イエス・キリストによって過ぎ去り、今まさに全てが新しくなったのです」と強く宣言すると、時折涙を見せながら堂々たる迫力のゴスペル音楽を歌い上げた。
証をするヴァネッサと観客とのかけ合い。黒人、白人、黄色人種、肌の色が違う様々な人が集まった会場は、聖霊に満たされ1つとなった。彼女の歌はもはや歌ではなく叫びだった。主を慕い求める魂が自由と開放の喜びを轟々と叫んでいた。誰もそれを止める者はいないし、それを止めることもできなかっただろう。20年以上のキャリアを持つヴァネッサのステージは当時から色あせるどころか、神の恵みを受け続け年を重ねる度にさらなる新鮮さすら感じさせる。コンサート終了後には、新たにイエス・キリストを自分の救い主として心に迎え入れる人も出た。
ヴァネッサ・ルイ・アームストロングは、1953年デトロイト生まれ。幼い頃から教会でゴスペルに親しみ、1983年アルバム「Peace Be Still」でデビュー。現在までに13枚のオリジナルアルバムを世に送り出している。昨年EMIレーベルと契約を結び、最新アルバム「Walking Miracle」は今月全米でリリースされたばかり。