日本キリスト改革派神港教会(兵庫県神戸市)が12日、創立100周年を記念するコンサートを同教会で開催した。教会員の賜物を生かして教会音楽のすばらしさを地域の人々に届けたいと、教会員の2人を含む4人の声楽アンサンブル「ヴォックス・フマーナ」とオルガニスト坂倉朗子さん(同教会員)が、宗教改革者カルバンの制定した「ジュネーブ詩編歌」を主題にしたJ.Pスェーリンクの作品を演奏した。地域の住民ら200人以上が来場し、会堂に荘厳と響き渡るパイプオルガンの演奏と四重唱の歌声を堪能した。
コンサートは6月に続いて2回目となる。
一番の注目は、同教会に設置された、日本で唯一のミーントーン調律法による分割鍵盤のパイプオルガン。その特殊な仕様やコンセプトを熟知する坂倉さんが演奏を担当し、四重唱の歌声と抜群の調和を披露した。
今回は、詩編歌96編「新しき歌もて」、詩編歌24編「地にあるものみな」、詩編歌134編「主の家に立ちて」の3つの会衆賛美を取り入れた。各曲目の解説をプログラムに書き加えて、教会音楽を知らない人にも楽しめるようにと演出に工夫を凝らした。
来場者は「家庭的な雰囲気の中で本物の音楽を堪能した」「(演奏者の)熱い思いがコンサートにあふれていた」と感想を語った。