ジャパン・ミッション・ミュージック・スクール(JMMS)卒業生初のプロのクリスチャンシンガーとしてデビューを果たした松本優香さんが、ファーストミニアルバム発売記念コンサートを23日、東京・上野の同スクール内ホールで行った。定員70人の会場にファンが集結、満席となった。松本さんは10曲を披露し、神の導きによって守られた日々を振り返ると感涙にむせんだ。
18歳だった松本さんはオーディションで全国優勝。音楽業界でのメジャーデビューの話が持ち上がると、上京と引き換えに、クリスチャンの母の勧めで半ば強制的に洗礼を受けた。デビューを約束され、「こんなにうまいこといくのか」と全ては順調に見えた。
だが、業界に対して疑問を抱くようになり、上司とのトラブルをきっかけにデビューを断念。「いつも自分を作らないといけない。周囲の人たちとコミュニケーションをとる中で、自分をありのまま表現することが出来なかった。デビューすれば有名になったかもしれない。でも、すごく孤独だった」
歌手デビューを応援していた母にデビュー中止を打ち明けると、母からJMMSを紹介される。「そのときは教会にも通っていなかった。何も分からずJMMSに入った。それ以降、人生がガラッと変わりました」。JMMSのキャラバンに参加したときのこと。広島の教会で、当時学長だった小坂忠氏、同期の学生たちとのクワイアで「主よあなた」(ダーリン・チェック作詞作曲)を賛美しながら、涙が止まらなくなった。「人前で歌うことを苦痛に思うこともあった私には、そのとき平安が溢れた。同時に、自分が放蕩娘だったということに気づいたのです」。
4曲を歌うと松本さんは「いい加減な気持ちで洗礼を受けた。それなのに、神様はいい加減な告白を覚えていて、信じ続けてくれた。ずっと私のそばにいてくれた。裏切り者の私をずっと離さずに」と目を潤ませた。
「イエス様を十字架につけたのは私。でも、イエス様は汚い私を真っ白な雪のように変えてくれる。今こうして私がいるのは神様が導いてくれたから。心から神様に感謝します」と挨拶を終えると、「きみは愛されるため生まれた」などを披露し、救いの喜びをファンと一緒にかみしめた。
今年3月には、歌手、中島美嘉のヒット曲「雪の華」を作曲した松本良喜さんと結婚した。期待の新星に各地から伝道集会での奉仕の依頼が殺到している。
ミニアルバム「You Love Me Forever」(1500円)はライフミュージックから発売中。