開館7周年を迎えた三浦綾子記念文学館(北海道旭川市)が13日から特別企画展を開催、戦後六十年を記念した特別企画展「『銃口』〜三浦綾子最後の小説」が開幕した。
「銃口」は1940年から41年に起きた言論弾圧事件「北海道綴方(つづりかた)教育連盟事件」が題材。今年、終戦60周年を迎えることから、三浦さんの数ある作品の中から「銃口」が選ばれた。
地元紙によると、企画展には、旭川で教師をしていたモデルの一人、故土橋明次さんの取り調べ調書の複写や、強制的に「依願退職」させられた際の書類など、当時を物語る初公開資料など約70点が並ぶ。
文学館学芸員の小泉雅代さんは「当時の状況を伝える貴重な資料を多角的に紹介しています。企画展では、そこに込められた作者のメッセージを照らし出したい」と話している。
問い合わせは同館まで(電話・0166-69-2626)。