来年6月に創立50周年を迎える基督聖協団(本部千葉県千葉市)は3月30日、同教団本部で創立50周年記念プレ大会を開催した。全国各地から集まった同教団に所属する牧師や信徒ら約60人が参加。ヨハネによる福音書17章17節「真理によって彼らを聖め別ってください。あなたのみことばは真理です」を主題聖句に、4月1日まで3日間連続で開催された。大会中には、昨年に引き続き「霊的復興と一致」をテーマに計6回の聖書講義が行われた。開幕のメッセージを伝えた加世田博人師(埼玉県・越生教会)は、「神さまのみことばによって聖め別って、一致協力して主に仕えることができるように願う」と述べ、聖霊による聖めと日本のリバイバルを希求した。
加世田師はまず、同大会の主題聖句であるヨハネによる福音書17章17節に触れ、「私たちはホーリネス派です。聖め、聖化を大切にしてきました。『聖め別つ」ことがクリスチャンにとって大切なことです」と、同教団の基本理念と今までの歩みについて語った。また、昨年に引き続いて「霊的復興と一致」をテーマにした点について、「まだまだ霊的復興と一致がなされていません。この2つを成し遂げて聖なる戦いを続けなければなりません」と訴えた。
続いて第二テモテ1章3〜14節を読み上げ、自身をテモテに、同教団の先駆者たちをパウロにたとえて自身の信仰を証しした。加世田師は、基督聖協団の創始者のひとりで今は亡き谷中広美師など、同教団の先駆者たちが日本のリバイバルのために祈り、昭和初期に日本全国に救霊の働きを起こしたことに触れ、「先輩たちの苦難を忘れてはならない」と主張。先人たちの信仰の歩みにならい、聖霊によるリバイバルを起こさなければならないと強く呼びかけた。
さらに第二テモテ1章7節の御言葉を引用し、「主の聖霊が降るまでは臆病風に吹かれていた弟子たちが、聖霊に満たされると福音を大胆に地の果てまで宣べ伝えた。私たちにも力と愛と慎みの霊が必要だ」と述べた。続けて、「天皇とキリストとどっちが偉いのか」と、戦時下に政府の役人から厳しく問い詰められたホーリネス派の人々の信仰を証しし、「力と愛と慎みの聖霊に満たされて一致団結し、主のための戦いに尊く用いられるように祈りましょう」と熱く呼びかけた。
基督聖協団は、基督兄弟団を離脱した26教会が、森五郎や谷中広美を指導者として1958年6月に結成したホーリネス派の流れを汲む団体。教理は基督兄弟団とほぼ同様であり、戦時下の日本にホーリネス運動を起こした中田重治が強調した四重の福音と再臨を信仰の基盤としている。また、聖霊による聖めと祈りに重点を置き、日本民族の救いとリバイバルを目指している。