現在日本ではゴスペルが全国的ブームとなっており、若い女性を中心としたゴスペルクワイアが全国に5千以上あるとされている。その誰もが本当のゴスペルを知りたいと願っているのではないかと発起人の湯川れい子さんはいう。彼らの声と願いを集約するかたちで日本国内、時には世界各地から一流のゴスペルクワイアを迎えて、大規模なゴスペルコンサートを開催し、彼らの励みとなるようにしたいと思っており、そのために「ONE LOVE GOSPEL」のコミュニティーの存在が重要だと語った。
ゴスペルはアメリカ南部の教会から黒人文化として生まれてきたものだが、今やキリスト教という特定の宗教を離れ、人々が日常の悩みや悲しみから解放されて、共にリズムにのり、声を合わせて歌うヒーリング・ミュージックとして親しまれているという。歌うことと生きることの喜びがゴスペルには集約されている湯川さんは語った。
「いまやゴスペルは宗教というジャンルを越え、そのアクセントのあるメロディー、リズム、さらにストレートな語感は多くの人の心をとらえている。」と発起人の亀淵友香さんは語った。ゴスペルにある力が宗教、政治、国境を越え、アジアから放つ平和のメッセージの型として、世界へ声をつなげていけることを信じ、祈っているという。
ゴスペル・ネットワーク・オブ・ジャパンはゴスペルを「人種、国籍、宗教に関係なく、老若男女の差別なく、プロ・アマの垣根はなく、音楽のスタイルに拘らず、魂を持って心から歌うハーモニーであり、心身共に開放され、歌う喜び、生きる喜びを知る至福の音楽である。」と提唱しており、ゴスペル・ネットワークの確立と、全国規模のゴスペル大会の開催のために活動している。これからもゴスペルコンサートを通して「平和のメッセージ」を国内、そして世界に発信していきたいと語った。