スウェーデン出身のクリスチャンでゴスペルシンガーのレーナ・マリアさんが、クリスマスコンサートで8日午後7時から、富山市牛島町のオーバード・ホールで歌う。
1968年にスウェーデン中南部の村ハーボに生まれたマリアさんは、出生時から両腕がなく、左脚が右脚の半分の長さしかないという重い障害を負うが、小、中学校とも普通校に学んだ。3歳の時から水泳を始め、86年にはスウェーデン代表として世界障害者水泳選手権に出場。翌年にはパリで開催された欧州障害者水泳選手権に出場し、数々のメダルを獲得した。88年にはパラリンピックソウル大会に出場している。
音楽でも幼い頃より秀でていたマリアさんは、5歳の時に教会の聖歌隊に加わる。高校で音楽を専攻すると、卒業後は名門ストックホルム音楽大学現代音楽科に入学。
91年大学卒業後、本格的に音楽活動を開始し、全米8州約50ヶ所でコンサートを開催。日本では92年以来、ほぼ毎年、全国各地で数多くのコンサートを行なっており、全会場を多くのファンで埋め尽くしている。
彼女のことはマスコミでも紹介され、世界的に注目を浴びるようになった。日本においては、「ニュースステーション」「徹子の部屋」等で、彼女の歌声と生活が紹介され話題を呼んだ。98年3月の長野冬季パラリンピック開会式で熱唱したことが記憶に新しい。
年々、世界へ向けて演奏活動の枠を広げており、キリスト教信仰に基づいた彼女の明るく前向きな生き方と澄んだ歌声は、世界中の人々に生きる勇気と希望を与え続けているが、来年から活動を一時休止する。
今回は県内初のコンサートで、「翼をください」「見上げてごらん夜の星を」などを披露する予定。手話通訳もある。入場料は一般3000円、中学生以下2000円(当日は各500円高)。問い合わせは毎日新聞東京本社文化事業部(03・3212・0188)。