第一生命ホール(中央区晴海1)では29日、「ミサ曲」を、指揮者の茂木大輔氏の解説付きで聞く「アドヴェントのコンサート」がある。バッハから現代までのさまざまな作曲家の宗教観、世界観を、宗教画や対訳を見ながらわかりやすく解説する。
アドヴェント(Advent)は、ラテン語で「到着」を意味するadventusという言葉から来ている。キリスト教会では、11月30日に最も近い日曜日から(待降節第一主日)、クリスマスの直前の日曜日(待降節第四主日)までをアドヴェント、すなわち「待降節」と呼ぶ。待降節の始まりからイエス・キリストの誕生を祝う降誕祭(クリスマス)にかけての4週間、クリスチャンは幼子イエスを一人ひとりの心の中に迎える準備をする。教会暦ではこの待降節の始まりが教会暦で一年の始まりになる。今年2003年は11月30日。
茂木氏は「クラシック音楽は、わずかな知識を得るだけでとても面白く聴くことができる」と話す。教会に通わない人びとも、この時期ばかりはキリスト教文化に心を開きそうだ。
29日のコンサートは東京混声合唱団が、プーランク「ト調の無伴奏ミサ」、モーツァルト「モテット(アヴェ・ヴェルム・コルプス)」、ブルックナー「モテットからアヴェ・マリア ヘ長調WAB5」などを披露。午後5時開演。料金はS席3500円、A席3000円、シニア2000円、高校・大学・専門学校生1000円、小・中学生500円。問い合わせはトリトン・アーツ・ネットワーク(電話03・3532・5702)