引きこもり、閉じこもり、不登校、ニート、一人住まいのさびしい人・・・様々な問題を抱えた人々が気軽に立ち寄り、励まされてそこから立ち上がっていく場所を提供したい――「元祖便利屋」右近勝吉さんが今年6月、佐賀県で喫茶店伝道を始める。その名も、ザ・喫茶室「ふうけもん」。右近さんは「佐賀にも必ずリバイバルは起こる」と、日本の中でも特に宣教が難しいとされる佐賀での開拓伝道に強い意気込みを見せている。
右近さんは現在、引越し、水道管工事、どぶさらい、庭の手入れなどの雑用を一手に引き受ける便利屋「右近サービス社」を経営し、同時に不登校、引きこもり、閉じこもりなど、全国から来る家庭問題の相談に応じている。こころを病んだ一人ひとりに寄り添いながら、温かい励ましを与え続けている。
右近さんは敬虔なクリスチャンだ。少年時代にアメリカ・シカゴのギャングスター「アル・カポネ」にあこがれて組のチンピラになった。だがある日、牧師の「オンリー・ビリーブ」という言葉に出会い、洗礼。右近さんはそこで「これからは人のために生きていこう」と決意した。現在は日曜日に佐賀で30人ほどの家庭集会を開き、礼拝を守っている。
そんな右近さんを主人公のモデルにした映画「ふうけもん」も現在着々と製作準備が進められている。右近さんは25日、この映画の宣伝のために東京・淀橋教会の主日礼拝に参加した。
右近さんは講壇でルカ19:40「わたしは、あなたがたに言います。もしこの人たちが黙れば、石が叫びます」の御言葉を読み、「私はこの聖句を読んだとき、『石が叫ぶ前に、私に叫ばせてください』と主に叫びました」と宣教に向けた熱い思いを語った。
この礼拝で特別講師として招かれ、右近さんの証しを聞いていた韓国オンヌリ教会のハ・ヨンジョ牧師は礼拝の中で、右近さんの働きを「まるでいつも病む人々のそばにいてくださったイエス様の姿を見ているようだ」と絶賛した。
右近さんは日本のリバイバルをこころから願っている。佐賀は日本でもっとも宣教が難しい地域の一つだ。教会からの特別な支援があるわけではない。しかし、右近さんはあえてその場所を選んだ。すべて主が成してくださるという信仰があったからだ。開店準備を進める中で早速、現地で以前宣教に携わった経験をもち、ピアノも演奏できる有能なスタッフが与えられそうだという。
ザ・喫茶室「ふうけもん」は、6月1日(金)に開店する。住所は「佐賀市南佐賀3−8−3」、連絡先は電話:090・6002・8610。毎晩7時からはそこでゴスペルを歌い、聖書を学び、お祈りを自由にできる夕食会を予定している。食事は一回1000円、相談3000円、泊まりは6000円。右近さんは「引きこもり、閉じこもり、不登校、ニート、一人住まいのさびしい人、専門の喫茶店です。自由に出入りし、飲み食いして、話し合いましょう」と、一人でも多くの人々の来店を呼びかけている。