【CJC=東京】「解放の神学」の推進者として知られるホセ・コンブラン神父が3月27日、ブラジル・サルバドルの病院で心臓疾患のため死去した。88歳。
1923年ベルギー・ブリュッセル生まれ。47年、司祭に叙階、教皇ピオ12世が、司祭の足りない地域に自発的に宣教するようにと司祭へ呼び掛けたのに応え、58年ブラジルを訪問した。
主にサンパウロ州カンピナスに居住、「青年カトリック労働者」運動に協力した。その後、チリに移動し、神学生を指導した。両国から国外退去を命じられたこともある。
ブラジルで人権問題と「貧者のための教会」に力を注ぎ、「赤い司教」と呼ばれたヘルデル・カマラ司教の助言役として、またその後継者として「解放の神学」を推進した。
遺体は故人の遺志により、パライバ州の貧困地帯の町に埋葬される。