サウンド・オブ・ワーシップはゴスペルアーティストMigiwaさんのビジョン「教団、教派を越え、賛美を分かち合い、神様から力をもらいたい」という思いから始まった、関東エリア内で、音響などの機材が設置可能な教会を借りて不定期で巡回し自主的に実施されている集会。実施教会ではこのイベントを教会の活性や地域伝道に活用しており、とても良いパートナーシップを築くことができているという。
「あなたをたたえます」、「Amazing grace」、「Joyful Joyful」などがMigiwaさん(ボーカル兼ギター、賛美引導)、竹下静さん(ピアノ・コーラス)らによって賛美された。Migiwaさんは25日、被災地の福島県いわき市へ行って避難所でとん汁を300人分作ってもっていくなどの支援を行ったという。避難所の雰囲気について「入った瞬間に泣きそうな雰囲気の中で、子どもたちがすごく明るいことにぐっとくるものがありました。いわき市では、最初は歌など歌うべきではないと思いましたがリクエストに応じて歌を歌い、拍手ももらった時に『なんて人間て温かいのだろう』と思いました。私には力はありませんが、歌には神様の力があると思いました。私たちには小さなことしかできませんが、祈る特権を与えられています。癒しの主である神様が彼らを癒してください」と賛美の中で被災地の状況を証し、とりなしの祈りを行った。
被災地の宮城県石巻市に住み、学校に通っていたことのある竹下静さんは、「学校に通っていた道が今どうなっているか知ろうとするのが少し怖いです。被災地のことを思うと自分の心がいっぱいいっぱいになり、自分の心がいかに弱くてもろいものであるかを実感しました。改めて御言葉によって励ましを受けている自分を実感しています。スポンジが水を吸うような感じで心が御言葉を吸いこんで直に入ってくる感じがしています」と涙ながらに証しした。
また特別ゲストとしてゴスペルシンガーの横山大輔さんの演奏・賛美もなされ、教会中が恵みに満たされた。横山さんは賛美の中で信仰を証しするメッセージを伝え、「震災を受け、亡くなられた方を伝道しなかったことを悔い改めました。私たちに与えてくださったものはおそれではなく、力と愛と慎みとの霊です(Ⅱテモテ1・7)。日本が必ずキリスト教国になると信じています。日本には1パーセントもクリスチャンがいるではありませんか。私たち一人一人が変わるときに日本は変わります。永遠のいのちに関わる仕事をするのは僕たちしかいません。今が神様に近づけるチャンスです。神様に近づけば、神様が近づいてくださいます(ヤコブ4・8)」と話した。
賛美に導かれ、集会では小岩栄光キリスト教会の安間正道伝道師によって聖書のメッセージが伝えられた。安間氏はヨハネの福音書11章33節から35節を引用し、東北大震災の惨状について、ラザロが死んでマリヤが泣き、彼女といっしょに来たユダヤ人たちも泣いているのをご覧になられてイエスも涙を流された場面から、神様は被災地での悲劇について、「ともに涙を流されておられるでしょう。神様はひとりも滅びてほしくない(ヨハネ3・16)と思われておられるお方です。大震災の被災地の様子は、日頃ニュースに出ているところと出ていないところがあります。被災地では生きるために必要な物資の他、実際に人が来て、『取り残された』と思われていた人たちに愛を届けてあげることが重要です。生活・学校・仕事があり、私たちが実際に被災地の支援でできることはひとりひとり異なります」と述べた。
被災地では家・街全体が崩壊され、家族とも引き離されるなどの心の痛くなる惨状が生じている。安間氏は「(被災地の方々を)かわいそうだと思っても、代わりに私が死ぬということはできません。しかしそのような私たちのために身代わりになってくださったお方がイエス様です。神様から離れて生きる行く末は滅びです。私たちの肉のいのちはやがて終わりますが、魂は永遠に生きます。ただ救い主を信じることで、魂が生きるようになります。互いを大切にし、心に神様を迎え入れ、互いに愛し合って生きていってほしいと思います。ニュースに上がらないだけで、他にもいろいろな悲しい出来事がたくさんあります。神様はどんなにひとりぼっちでいたとしても、そのひとりすら失いたくないと思われるお方です」とメッセージを伝え、「日本が(神様を迎え入れることで)さらに明るくなり、恵みと祝福を受ける国としてください。私たちに志と勇気を与えてください」と祈りをささげた。
SOWは5月21日に日本福音ルーテル藤が丘教会(横浜市青葉区)で賛美集会を催す予定。詳細はホームページまで(http://asaph.jp/sow/)。また「MigiwaのWA!」ではMigiwaさんの音楽活動サポートメンバーを募集している。