2011年1月17日11時42分
聖書と植物 レンズマメ
レンズマメは西アジア原産で、オオムギやコムギなどとともに栽培化されたと考えられている長い歴史を持つ植物。種は扁平な形をしており、和名を「ヒラマメ(扁豆)」と言う。
カレーやスープ、煮込み料理などインドやイタリア、フランスでは定番食材の一つ。また、光を屈折させる道具の「レンズ」の語源もレンズマメで、凸レンズがこの種の形状に似ていたため命名された。
聖書では創世記25章の重要な場面に、言わばキーアイテムとして登場する。腹を空かせたエサウがレンズマメの煮物と引き換えに長子の権利をヤコブに売ったのだ。イタリアではこの話に由来し、食べると金持ちになれるとして、大晦日の晩にレンズマメの煮物を食べる習慣があるという。