昨年全国の警察が摘発した18歳未満への児童虐待事件は前年比19件増の354件、被害児童数も同15人増の362人で、いずれも統計を取り始めた1999年以降過去最多となったことが24日、警察庁のまとめでわかった。
被害児童のうち33人(前年比5人増)が死亡。被害の内訳は身体的虐待が277人(同33人増)、性的虐待が67人(同24人減)、育児放棄(ネグレクト)が18人(同6人増)だった。被害児童の性別は男女ほぼ半々で、年齢別では1歳未満が42人で最多、全体の約4割が6歳以下だった。
一方、加害者は前年より31人多い387人で、性別は男が約7割。母親の内縁の夫など、実父以外の男が同26人増の159人で全体の約4割を占めており、非血縁者の男による虐待の増加が目立つ。
児童虐待事件は年々増加傾向にあるが、近隣住民からの通報で事件が発覚するケースが増えており、虐待問題に対する意識の高まりもうかがえる。