都内の三鷹バプテスト教会で17日に開催された「スタンド・ウィメンズ・ミニストリー」主催のカンファレンス、「Women's Conference 2007 in Tokyo」の第2日目のセミナーのなかで、ゲスト・スピーカーのスーザン・タッカー師が聖書に記載された女性に関する数々の記録を取り上げ、女性の尊さとその存在価値について語り、「You are precious(あなたは大切な人)」と繰り返し強調した。
同セミナーには、1日目に続いて北は北海道、南は鹿児島まで全国から集まった50人以上の女性が参加し、真剣な表情でタッカー師の講義に耳を傾けた。
タッカー師はまず、1日目に引き続き、「なぜ女性が神さまによって作られたのか」について説明した。創世記2章の記述を引用し、「初めには男性がひとりだけでしたが、男性のためにその助け手として女性が造られるようになりました」と、女性の存在価値と存在意義を説いた。そのうえで、「だから、あなたは大切な人なのです」と強調した。さらに同師は、突然5千円札を取り出してしわくちゃにし、「これがほしいですか」と聴衆に尋ねた。聴衆が「ほしい」と答えると、同師はそのしわくちゃになった5千円札を広げながら、「汚くなってもお札の価値は変わりません。それと同じように、どんなに罪深い姿があっても私たちの価値は変わらないのです」と話し、一人ひとりが神さまにとって大切な存在であることを伝えた。
さらに、女性は男性よりも感情が豊かであり感受性に優れている点について触れ、「感情の豊かさは神さまが女性に与えてくれたものです」と説いた。タッカー師は、女性が本来の姿を取り戻すためには8つの罪的な要因を克服しなければならないと主張。それぞれの要因に対する問題点とその解決策を説明した。
1.赦せない心・・・この心があるとキリストを着ることができない。この心を持つことはランニングシャツの上にウェディングドレスを着るようなもの。神さまから赦しをいただかなければならない。もし赦せない人がいるならばそのリストを作り、赦すことができるように祈るべき。
2.罪悪感・・・エバは罪を犯して恥ずかしくなり、隠れ、神さまから逃げた。ヨハネの第一の手紙にあるように、自分の罪を言い表すなら真実な神さまはその罪を赦し、きよめてくださる。パウロが正直に自分の罪を告白したように、私たちも罪を告白しなければならない。
3.恐れ(拒絶に対する恐怖)・・・女性は特に、他人が自分のことをどう思っているのかを気にしがち。拒絶されることに対する恐怖心を持っている。しかし、花婿であるキリストが一人ひとりを大切な存在として見ていてくださり、価値を見出してくださっていることを覚えてほしい。「神がわたしたちに与えてくださったものは、おくびょうの霊ではなく、力と愛と慎みとの霊です(テモテ1:7)」、「愛には恐れがありません。全き愛は恐れを締め出します(ヨハネ4:18)」。
4.不信仰・・・神さまの御言葉を信じようとしない。神さまのおっしゃることがわからなければ、疑わずにまず信じてみること。
5.嫉妬(妬み)・・・相手のほうが優れていると、「私のほうが・・・」と思ってしまうこと。嫉妬の霊は神さまが与えてくださるものではない。カインはアベルに嫉妬し、自分の弟を殺した。その嫉妬した相手と同じようになろうとするならば神さまが悲しむ。誰かに嫉妬してしまったら神さまの御前でその罪を告白し、自分だけが持っている美しさ、尊さを見出すべき。彼女には彼女の尊さがあり、自分には自分の尊さがあることを知ること。
6.偽りの謙虚さ・・・「私には価値がない」、「かわいそうな私」であるとむやみに判断し、自分を否定的に卑下すること。「神さま」に目を向けず、「自分」に目を向けてしまっている。神さまの視覚と考え方は違う。強く雄雄しくありなさい。
7.無知・・・神さまが何を話そうとしているのかわからない。神さまの御言葉を知らない。神さまを知らないこと。
8.恥・・・何かをした後に「失敗してしまった・・・」と嘆くこと。だから神さまの御前に出る資格がない、ふさわしくない、恥ずかしいと思ってしまうこと。そうしてしまうと神さまの恵みを受け入れることが出来ない。神さまの御言葉を黙想し、神さまの御心を考えなければならない。
タッカー師は、女性がキリストの花嫁にふさわしい真の「女性」になるためには、これら8つの要素を克服しなければならないと語った。
またタッカー師は、ルカによる福音書8章に登場する12年間長血をわずらった女性の話、同10章のマルタとマリヤの話、ヨハネによる福音書4章のサマリヤの女の話、同8章の姦淫を犯した女の話を取り上げ、イエス・キリストはこれらの女性たちを罪に定めずに、むしろ彼らの存在価値を見出したうえで清い歩みを始めるようにと励ましたと語った。