厚生労働省のエイズ動向委員会は7日、昨年に新たに報告されたエイズ患者は前年に比べ22人多い453人(速報値)で、過去最多だったと発表した。
患者は全てエイズウイルス(HIV)の感染に気付かないまま発症した。一方、発症はしていない新規のウイルス感染者は1050人。新規患者と合わせると1503人となり、こちらは2008年に次ぐ過去2番目の多さとなった。
1503人のうち95%が男性。感染理由では同性間の性的接触が63%を占めた。年齢別では30代が535人で最多、次いで20代が374人、40代が310人だった。
一方、保健所などで受けられる検査や相談の件数は2年連続で減少しており、厚労省は「早期発見ができないことで感染が拡大しているとみられる」として、検査を受けることと予防の徹底を呼び掛けている。