【CJC=東京】イエス・キリストが最後の晩餐でも祈られた「一致」にはまだほど遠い、としてあきらめや悲観論が漂っているが、それは聖霊の力を信じていないからだ、と教皇ベネディクト16世が1月25日語った。
『キリスト教一致祈祷週』の閉幕にあたり、ローマの『聖パウロ城壁外教会』でのミサの際に述べたもの。
教皇は、エキュメニカル(教会一致)運動がこの数十年に大きく前進し、「さまざまな課題に関し収束と合意に進む兆しが、互恵、協働と共に認められる」と指摘した。
「しかし、わたしたちはなおキリストが祈られ、また初代のエルサレムの共同体の姿に見られる一致とはほど遠い所にある」と認めた。
教皇は、一致が構造的な段階のものだけでなく、一つの信仰告白、礼拝を共にすることでもある。と断言した。
「一致への過程は、道徳的な要請であり、まさに主の召しに対する応答である」として、教皇は「あきらめとか悲観への誘惑を克服しなければならない。それは聖霊の力への信頼が欠けているからだ」と指摘した。