ルネサンス期のヴェネツィア派を代表するイタリアの画家、ティツィアーノ・ヴェチェッリオの宗教画が競売にかけられて27日、これまで出品された同画家の作品としては過去最高額となる1690万ドル(約14億円)で落札された。ロイター通信が伝えた。
今回競売にかけられた宗教画は1560年頃の油彩画で、聖母子と聖ルカ、アレクサンドリアの聖カタリナが描かれたもの。電話で競売に参加したヨーロッパの収集家が落札したという。
ティツィアーノは安定した形体と豊かな色彩で、宗教画、神話画、肖像画など幅広いジャンルの作品を制作。90歳近い長寿を保って晩年に至るまで活動し、約300点に及ぶ作品を残した。宗教画としては代表作に「聖母被昇天」、「懺悔するマグダラのマリア」などがある。