・・・神は、みこころのままに、あなたがたのうちに働いて志を立てさせ、事を行なわせてくださるのです。すべてのことを、つぶやかず、疑わずに行ないなさい。・・・また、曲がった邪悪な世代の中にあって傷のない神の子どもとなり、いのちのことばをしっかり握って、彼らの間で世の光として輝くためです。・・・たとい私が、あなたがたの信仰の供え物と礼拝とともに、注ぎの供え物となっても、私は喜びます。あなたがたすべてとともに喜びます。・・・私といっしょに喜んでください。(ピリピ2:12〜18)
クリスマスにキリストが誕生され、私たち人間を救うために、十字架の死に至るまで従順であられたということは、私たちの人生に大きな影響を与えます。キリストの愛と命をいただいて救われた私たちが、信仰によって歩む時、どのように生きていくべきか、今日の聖書の箇所にはっきりと記されています。汚く、歪んでいたかもしれない、あなたの心の飼い葉おけに、クリスマスに清いイエスの命をいただいたはずですが、主イエスの御名をちゃんと信じている者として、キリストと共に生きる者とされていきたいのです。クリスマスを体験した者として、新たな一年を出発するに当たり、三つのことをしっかりと意識してまいりましょう。
1.純真さ、純粋な心を忘れない
私たちがイエスの救いを必要としたのは、私たちの心が文字通り、腐ったえさや動物のよだれでドロドロに汚れていた飼い葉おけのようであったからでしょう。しかし、その飼い葉おけのような私たちの心に、イエス・キリストが降って来て下さり、宿って下さる。その時に、私たちの命は、確実に、イエスの清さや麗しさの影響を受けるのです。
私たち命ある者は、互いに影響し合って生きるのですが、影響を受けるのであれば、神の光り輝く栄光と愛と命に満ちたお方、イエスの影響を受けようではありませんか。私たちは、そのキリストの恵みに満たされたいのです。キリストに染まりましょう。
パウロは、キリストを信じ受け入れたあなたがたは純真な者となれ、と語りました。二千年前の社会ですから、科学技術やITのノウハウはなかったでしょう。でも、罪人である人間が生きる社会の中は、やはり、邪悪で曲がっていたのです。今の社会も、この当時以上に汚い世の中かもしれません。去る一年を振り返ると、詐欺や、凶悪な犯罪や、母親が我が子を置き去りにして殺すような事件もあり、その罪の度合いはもっとひどくなっているかもしれません。世の中がクールで、物事に対して斜に構え、ちょっとすねているのがかっこいいと言われるような時代ですが、キリストの清さを心にいただいている私たちは、純粋な、素直な者となることを心から目指してまいりましょう。
2.神の御心が、私たちに大志をいだかせ実行させる
クリスチャンは、ただ真面目で堅物で、世の中の片隅で何もせず清い生活を送っていればいいのではありません。救い主キリストを心の中に宿していると、父なる神の豊かなビジョンが志となって私たちの内に与えられ、それを実行させて下さることを知りたいのです。人生は、成り行き任せで、その日暮らしを続けていくものではありません。「神様、私に与えられた使命をどれくらい実行することができたでしょうか」と一年を振り返りたいし、恵みが豊かであれば感謝したいし、自分が不充分だと思ったら、卑屈に後悔するのではなく、「神様、申し訳ありません。私に与えられたビジョンは大きかったのに、充分に果たせませんでした。新年はもっと力強く主のしもべとして生かして下さい」と、あなたに与えられている夢や高い志を意識し、行動させていただけるよう願っていきましょう。
まことの神を信じている私たちは、単に個人や社会の夢ではなく、「神の国」を建設するため、人々の救いや癒し、悪の力からの解放、キリストの平和を実現するために、生きていくことができるのです。
3.つぶやかず、感謝し、喜ぶ
あなたの心の持ち方が大切です。お正月を迎えて、家族や親族のお世話も大変でしょう。だからと言って、不機嫌になるのではなく、そういうものとは縁を切りましょう。ヘブル人への手紙の中では、「今日と言われている間に」と、与えられている限りある時間になすべきことがあると語られています。クリスチャンである私たちは、与えられた時を神にあって感謝したいのです。
神から高い志もビジョンも与えられ、あなたの祈りが家族を救うことになるし、あなたの存在が会社やビジネスの祝福の原因となるし、あなたの祈りが人々の病を癒すし、あなたが恵みの中心となれる。でも、その神の御業を実現し、形とするためには、霊的なコツがあります。つぶやかないこと、疑わないこと、喜んでいることです。そうすると、聖霊が働きます。信仰と希望と愛、良きものを私たちの心に満たす中で、神の恵みが連鎖反応を起こしていきます。この恵みをいただこうではありませんか。
万代栄嗣(まんだい・えいじ)
松山福音センターの牧師として、全国各地、そして海外へと飛び回る多忙な毎日。そのなかでも宗教を超えた各種講演を積極的に行っている。国内では松山を中心に、福岡、鹿児島、東京、神戸、広島、高松にて主任牧師として活動中。キリスト教界のなかでも、新進気鋭の牧師・伝道者として、注目の的。各種講演会では、牧師としての人間観、ノイローゼのカウンセリングの経験、留学体験などを土台に、真に満足できる生き方の秘訣について、大胆に語り続けている。講演内容も、自己啓発、生きがい論、目標設定、人間関係など多岐にわたる。
また、自らがリーダー、そしてボーカルを務める『がんばるばんど』の活動を通し、人生に対する前向きで積極的な姿勢を歌によって伝え続け、幅広い年齢層に支持されている。
国外では、インド、東南アジア、ブラジル等を中心に伝道活動や、神学校の教師として活躍している。