それでは、あなたはどのようにして、確信と自信に満ちた人生を自分のものとすることができるのでしょうか。その鍵は・・・・・・
第一に「私はできる」と大胆に宣言することです。
私の知り合いの電機会社社長はとても気の弱い男でした。社長業を継ぐ自信が全くなく、恐れで蒸発を考えるほどの毎日でした。そんな時、聖書の一節が彼の心を捕えました。
「私は、私を強くしてくださる方によって、どんなことでもできるのです。」(ピリピ4:13)
彼は、洗面所の鏡にその言葉を貼り、毎朝毎晩、鏡に映る自分の顔に向かって、その言葉を宣言しました。それから10年が経過しましたが、従業員十数名だった会社は、今では50名、不況の嵐を乗り越え、業績を伸ばし続けています。
何がこの意気地なしの気弱な男を、こんなにまで変えたのでしょうか。それは「私は・・・・・・どんなことでもできます」宣言だったのです。繰り返し、繰り返し語る言葉が、彼の心と思いを占領し、やがて自信に満ちた言葉となり、態度となり、行動となったのです。それは難しいことではありません。あなたにもすぐできることです。変身への第一歩は「私は・・・・・・どんなことでもできます」と積極的に、大胆に宣言することからスタートします。
人間の心は、コンピュータと同じ働きをします。コンピュータがインプットされたものだけをアウトプットするように、あなたの心も、与えられたプログラムに応じて、行動するのです。あなたは今まで、自分自身や自分の能力に対して、消極的な考えだけをインプットしてきませんでしたか。消極的な考えは、心というコンピュータの中に、抵抗器を作り上げてしまいます。心の中に抵抗器を持っていると、すべてを否定的に考え、他の人からも冷たく扱われ、そして結局は自信をなくしてしまいます。
この本はあなたの心のコンピュータに、新しいプログラム、そう、イエス・キリストを入れます。あなたは自分の内面(知性・感情・意志)に、急激な変革を体験するようになるでしょう。それはあなたの性格を変え、品性を新しくし、すばらしいパーソナリティを持つ新しいあなたへと変えます。健康面でも、仕事や家庭生活、経済的にも社会的にも、趣味や教養の面はもちろん、精神的にもゆとりを持ち、行動のスケールが一段と大きくなります。仕事の成果はめきめきと上がります。あなたの周りの人々はこぞって、あなたに好意を示します。新しいあなたの誕生に、あなたよりも先に、周りの人々が気付き、きっと驚くことでしょう。
こうなればもう、以前のようなおどおどした態度やびくびくした行動、力のない話し方から「さようなら」です。欲求不満や、イライラ、あらゆるストレスに悩まされることもありません。自信に溢れ、勇気を持って、あらゆる事柄に対処することができます。周りの人々はあなたに頼もしさを感じ、人生はあくせくしなくても、自然に流れるように回転するでしょう。
第二に、自分の価値を認めることです。
どんなに上手に、私はできますと宣言しても、自分の価値・値打ちを認めなければ意味がありません。あなたのいのちは、全世界で一番尊い、価値のあるものです。世界の人口は60億ですが、その中にあらゆる歴史や時代を貫いて、たった一つしか存在していないいのち。それがあなたです。
生物学的に言えば、一回に射出される精液の量が1〜6ミリリットルで、1ミリリットルの精子の数が6000万〜1億であれば正常です。つまり、あなたが誕生したということは、奇跡なのです。あなたが生まれたということは、あなたが勝利者である証しなのです。なぜなら、膨大な数の精子の中から、1億〜6億のライバルに勝ち抜いて、卵子と結合できたのがあなたなのです。たとえ間違って生まれてきたとしても、あなたのいのちが存在していること自体が、勝利であり、偉大なことなのです。
自分自身の価値を認め、自分に勝利の栄冠をかぶせてください。あなたはすばらしい勝利者です。全世界にたった一人しか存在しない、貴重な人間です。鏡をしっかり見つめて、お前はすばらしい存在なのだよと語り掛け、自分を重要人物(VIP)として扱ってください。必ず自信が湧き上がってきます。
第三に、自信のある態度と行動を養うことです。
自信に溢れている人は、無気力・憂鬱・不安・退屈・嫌悪感・疲労などとは縁がありません。ダイナミックな喜びと活力に満たされています。誰も中途半端に生きる必要はありません。もしいつも無気力に過ごしているなら、生きてはいても、死んだも同然です。あなたに自信が生まれるなら、喜びに溢れ、バイタリティを得て、楽しく生きることができます。
その秘訣は何でしょうか。それは喜びとバイタリティに満ちているかのように振舞うことです。生命力と情熱に溢れ、健康ではち切れているかのように、喜びを抱いているかのように振舞うのです。必要なら、新しいスーツやネクタイも助けになるでしょう。ステイタス・シンボルとなるような小道具も役立つでしょう。そうすれば、自信はあなたのものになります。確かに、態度は事態を変えてしまいます。不可能でないかのように行動すれば、不可能は消えてしまいます。
自信を養う5つの行動様式をご紹介しましょう。
1.前に座るよう心掛ける・・・前に座るのは、いつも重要人物です。前に座ることは、自分を重要人物として扱うことです。引っ込み思案からは、自信は生まれません。
2.じっと相手の目を見る習慣をつける・・・おどおどせず、相手の目をじっと見つめながら、にこやかに語り掛けてごらんなさい。
3.35パーセント速く歩く・・・肩を引き、頭を高く上げ、普通の人々よりも少し速く歩いてごらんなさい。自信が次第に大きく膨らんできます。
4.進んで話す・・・あなたの方から話し掛けることは、最も友好的な方法です。気軽に声を掛けてみることです。自信が湧いてきます。
5.大きく微笑む・・・笑顔は人の心を開き、周りを明るくします。微笑みのあるところに人々は近付いてきて、あなたに自信を与えます。
毎日、この5つの行動様式を実行すれば、あなたは本当に自信に溢れた人に変わります。行動することが自信を与えます。それが生きることです。行動とは、自分の手で人生を切り開いていくことです。
今の、この瞬間を逃さず、掴み取れ
あなたにできること、そしてできると思っていることは、すぐ実行せよ
勇気を出せば、才能は目覚め、魔法の力が湧いてくる
まず行動せよ、そうすれば心は次第に熱くなる
まず始めよ、そうすれば、仕事は必ず完成する (ゲーテ)
榮義之(さかえ・よしゆき)
1941年鹿児島県西之表市(種子島)生まれ。生駒聖書学院院長。現在、35年以上続いている朝日放送のラジオ番組「希望の声」(1008khz、毎週水曜日朝4:35放送)、エリムキリスト教会主任牧師、アフリカ・ケニアでの孤児支援など幅広い宣教活動を展開している。