トルコ最大の都市イスタンブールのアヤソフィア博物館は13日、6世紀のものとみられるキリスト教徒の洗礼用水槽の修復作業を完了し、来春から一般公開すると発表した。共同通信が伝えた。
洗礼水槽は大理石で作られた縦3・2メートル、横2・5メートル、深さ1・5メートルのもので、ビザンチン帝国のものでは最大規模とされる。1943年に発掘されたが、存在はこれまで関係者にしか知られていなかった。
アヤソフィアはビザンチン帝国時代にキリスト教の大聖堂として建立されたもので、名前は「聖なる叡智(えいち)」を意味する。しかし、1453年にはオスマン帝国に占領され、1934年に世俗化されるまではイスラム教のモスクに転用されていた。翌35年に正式にトルコの博物館に改められ、85年には世界遺産に登録された。