国際福音神学校(校長:有賀喜一師)の第9回卒業式が16日、ホサナ福音キリスト教会(東京・府中市、朴エステル主任牧師)で行われ、3人の卒業生が卒業証書を受け取った。式には同校の卒業生や親族、教授陣を含む約50人が参加。同校校長の有賀喜一師がゼカリヤ書4章6節を本文とし、「わたしの霊によって」と題して式辞を述べた。
有賀師は式辞の最初に、「この卒業式は『First day of Action』、最初に行動を起こす日です」と述べ、「ここで学んだ知識、身につけた霊的原動力を持って新たに出発してほしい」と卒業生らに呼びかけた。またゼカリヤ書4章6節の御言葉に触れ、「権力や能力に頼ってはならない。個人的な力量によってではなく、聖霊の力に頼ってこれからの道を歩んでほしい」「聖霊によってリバイバルの火を灯し、神に尊く用いられることを願う」と語った。さらに、「神の栄光のためにただ1回きりの生涯を最高に生きていただきたい」と述べ、卒業生らを激励した。
送辞を述べた在校生は、国内外で神学校が次々に閉鎖されている現状に言及し、「今回3人の卒業生を送り出します。3人は大きいです。1人が1000人を導くことが出来ます」「卒業生たちの生きた証を見て、より多くの人たちが国際福音神学校に来たいと思ってくれることを願います。所属意識を忘れずに頑張ってほしいです」と語った。
また、同校理事長を務める鈴木留蔵氏(元日本国際ギデオン協会会長)が祝辞を述べた。同氏は、クリスチャンの数が全人口のうちわずか1%である日本宣教の現状を危惧し、「今の時代は伝道しなければならない。1にも2にも、3にも4にも5にも伝道。伝道をしなければみなが滅びの道へ行くことになる」と述べ、卒業生らに伝道の重要性を改めて強調した。
さらに奥山実師(前インドネシア宣教師、宣教師訓練センター所長)が、祝辞としてローマ人への手紙12章10節に触れ、「自分より他人がまさっていると思ってください。批判せずに常に学ぼうとする謙遜な姿勢を忘れないように。教えようとする前に学ぼうとしてください」と語り、指導者が取るべき姿勢について訴えた。
今回卒業した3人は今後それぞれの教会で奉仕することが決まっている。卒業生の一人は、「3年間があっという間でした。この神学校で学んだことを覚えてイエス様のような従順な姿勢で歩みたいです。これからは音楽の賜物を生かして教会で賛美の奉仕をし、将来は開拓宣教に出て行きたいです」と笑顔で答えた。
同校は福音主義と聖書信仰を基盤とし、霊的実践訓練を重視する国際的・超教派の神学校。1996年に設立された。国内外から実践牧会者や神学校の教授を講師として招き、国際的な宣教活動ができる主の働き人、信徒リーダーを育成することを目的としている。