愛知県の日本バプテスト連盟・愛知新生教会で12日に行われたサドルバック教会(米カリフォルニア州)伝道チーム来日セミナーの中盤、チームリーダーである星勝雄(ホシ・カイ)氏が「日本人の課題は自尊心を乗り越えること」と語った。
「なぜ日本には1%しかクリスチャンがいないのか」「なぜ日本は伝道が難しいのか」という問題に取り組む星氏の出した1つの答えは、「自尊心」であった。「日本人は神を信じない、伝道しても断られる、勧めを拒絶される。日本人のクリスチャンにはこのような恐怖心がある。しかし、それは他でもない自分自身のプライドを傷つけられることへの恐怖なのです。日本人は本当にプライドが高い。世界を回れば分かりますが、これほど自尊心の高い国は他に見たことがありません。他人に対する警戒心が非常に強い。体裁や面子を気にしすぎる。私たちクリスチャン一人ひとりが強められ、自尊心を乗り越えていかなければなりません」と星氏は、会場に集まった教職者たちを力強く励まし勇気づけた。
また、ノンクリスチャンに対して、星氏は「神さまを信じないなんてあり得ません。この世の終わりがいつ来るのか分かりません。もし明日、その日が来たら、そのときではもう遅いのです。だから早くイエスさまを受け入れて、あなたの人生をすべてお委ねして導いてもらいましょう。聖霊に満たされて新しい人生を歩み始めることは本当に素晴らしいことです。そして、自分の賜物とその結実を周りの人に伝えてください」と自身の救いの体験を証しつつ毅然(きぜん)とした姿勢で語った。
星氏は、日本伝道チームが結成されるに至った経緯を説明した。星氏によると、サドルバック教会が伝道プログラム「PEACEプラン」で、世界規模の伝道チームを送ろうと計画していた頃、参加者1000人以上のバイブルクラス「ファンデーション」で質疑応答の時間が持たれた。星氏にはどうしても聞きたい質問があり、「Next! Next!」と叫びながら手を挙げ続け、一番最後に順番が回ってきた。星氏は講師に、「PEACEプランの対象国に44カ国が選ばれたが、日本が含まれていません。私たちはここでクリスチャン生活を楽しんでいるが、日本ではそうはいかない。日本のクリスチャンは人口の1%もいません。なのに、どうしてそんなクリスチャンが生活しづらい日本を伝道対象国から外すのか、私には分かりません。納得のいく答えがあるなら教えてください」と尋ねた。
周囲の参加者は星氏から日本の現状を聞いて驚き、その場で日本のための祈祷会を急きょ行うことになった。この話を聞いた同教会のリック・ウォレン主任牧師は一週間後、日本をPEACEプラン対象国に加えた。こうしてサドルバック教会にある約3000のスモールグループの一つとして、日本宣教に重荷を持つメンバーによる日本伝道チームが結成された。