【CJC=東京】1984年のノーベル平和賞受賞者で、南アの「良心」と呼ばれて来た聖公会のデズモンド・ツツ大主教が10月7日に79歳を迎えたのを機会に、正式に引退した。
反アパルトヘイト政策運動の推進者の1人で、改革後もさまざまな公的活動に従事、メディアとのインタビューにもしばしば登場したが、それらを一切止め、今後は時間をリア夫人と家族のために使う、と言う。
楽しみはクリケット、ラグビー、サッカーなど南アでポピュラーなスポーツ観戦が楽しみだ、としながら「口を閉ざすつもりだが、そう出来ない時もあるかもしれない」と語った。
現地紙デイリー・ディスパッチは10月7日付の社説で、「彼は忍耐を持って、許しを求め、常に『他者への愛』を示す能力であるウブンツというアフリカの概念を理解し、普及させた」と述べた。