【CJC=東京】英カトリック教会ウエストミンスター教区のビンセント・ニコルズ大司教は公営BBC放送に、「教皇はこの惑星(地球)の全人類の5人に1人の霊的指導者として来るので、非重要人物ではない」として、納税者が教皇訪英費用を負担するのは正しい、と語った。
教皇ベネディクト16世の今回の訪英には1200万英ポンド(約15・6億円)を英政府が負担すると見られていたところから、公金支出への疑問が出されていた。
教皇訪英は1982年のヨハネ・パウロ2世以来。ベネディクト16世は9月16日、スコットランドのエジンバラに到着する。
公共神学シンクタンク『テオス』が2005人を対象に行った調査では、79%が訪英に「関心がない」と回答、また77%が、訪英費用を納税者が負担する必要はない、と回答している。
大司教は、「公式訪問であり、この国が扉を閉ざし、公式訪問に対応出来ないということになると、それは孤立主義の意思表示であり、その日は、非常に悲しい日となる」と語った。
また性的虐待の被害者と教皇は会うのか、との質問に大司教は、「この数年間の訪問では会っていた。しかしそれは事前の予告なしに行われ、私的に非公開で行われている」と答えた。