東京YMCA・liby(リビー)のチャリティーコンサートが10 日、東京・淀橋教会であった。3部構成で行われ、第1部では、リビーで知り合った青年たちで結成したバンド「ガラクタ」がオリジナル曲「ひまわり」を演奏した。ステージでの感想を聞かれたメンバーが緊張した面持ちで「神さまのみ心のままに(演奏しました)」と語ると、集まった約120人の観客は温かい拍手を送っていた。
このコンサートは、様々な問題を抱える子どもたちに、「ありのまま(let it be)」で安心していられる場所を提供する東京YMCA「リビー(libyとは、let it be at the YMCA of Tokyoの略)」が、その活動の一環として毎年開催、今年で8回目となる。
第1部、開演の先頭をきって演奏したのはバンド「ガラクタ」。メンバーの一人は「自分はクリスチャンです。普段、教会では神さまに向って賛美をしているのですが、今日は人に向って演奏します」と語り、自分たちの思いをオリジナル曲「ひまわり」にのせて伝えた。
続いてギター、ベース、カホンで構成された3人組バンド「プロトタイプ」が演奏。カホンは、ペルーの黒人音楽から生まれた楽器。高さ50センチほどの木の箱の楽器で、中は空洞、直径10cmほどの穴が開いている側を後にして上に腰掛け、箱の前面や側面を手の平でたたいて音を出す。叩き方や叩く箇所によって音が変わるため、様々な表情を与える事ができる、多彩な楽器。19世紀、アフリカから中南米に渡った黒人たちが、長い航海の中、唯一の楽しみとして楽器の代わりに積み荷の箱をたたいたのが始まりだといわれている。見慣れない楽器が奏でる民族音楽の特色が強いリズミカルな演奏と力強く叫ぶような歌声に、観客は喝采をおくっていた。
第2部では社会人・大学生によるコーラスとパーカッションの演奏、第3部ではプロミュージシャン越智光輝(クラリネット)、門倉美香(ピアノ)、松尾純(ファゴット)によるクラシックコンサートが行われた。
リビーでは現在、サポーターを募集している。詳しくは「liby」オフィシャルホームページhttp://www.k3.dion.ne.jp/~liby/で。