【CJC=東京】全ての人に福音を伝えたい、という願いの中に、言葉の壁を乗り越えよう、とする動きがある。数え方により多少の違いが出るものの、米言語専門サイト『エスノローグ』は、現在世界で話されている言語を6900としている。方言まで考慮すると、1万を超えるという見方もある。
ギリシャ語で書かれた聖書(新約)とヘブライ語で書かれた、いわゆる旧約は、ラテン語をはじめ多くの言語に訳出されてきた。それでもなお自らの言語で聖書を読めるように、と『ウイクリフ聖書翻訳協会』などが訳出の努力を続けている。
1言語に聖書を訳出するには、その言語を使いこなせる翻訳者と、内容の正確さをチェック出来る専門家が必要だ。文字のない言語の場合、アルファベット(ローマ字)などで表記法を定めるところから始めなければならない。
世界総人口67億3000万人の中で、「福音が届かない」人たちを27億4000万人(約40・7%)と米専門サイト『ジョシュア・プロジェクト』は推定している。
本としての聖書は、携帯に便利だし、どこでも読めるなどの特徴があるが、製作・複製に手間も費用もかかる。
福音を素早く届けるには、音声や映像を活用しよう、という動きもある。
米豪で活動している『グローバル・レコーディング・ネットワーク』(GRN)のサイトには、5800もの言語に訳出された福音文書へのリンクが張られている。GRNが提案するのは、オーディオ・プレイヤーの活用だ。サイトには電源を得られないところでも聞くことの出来る手回し式のMP3プレーヤーも紹介されている。
そこからダウンロードしたものを、プレーヤーで聞けるようにすれば、今すぐにでも、たとえば容易に近づけないような遠隔地に住んでいる人たちにも福音を届けられる。
GRNのサイトには、録音・録画案内だけでなく、言語に関するさまざまなデータ、情報が盛り込まれている。日本語に関するものもある。