1929(昭和4)年創立の生駒聖書学院(榮義之学院長)が9日、第54期目の卒業式を奈良県生駒市の同学院礼拝堂で行った。教職員、卒業生の父兄や母教会関係者など100人が見守る中、今年奉職30年目を迎えた榮院長が、巣立っていく6人の新しい神の働き人たちに証書を手渡した。
「不可能は挑戦となる!」と題された式では、大川従道師(大和カルバリーチャペル主任牧師) が、使徒1:8と?テモテ1:1-3を引用して式辞を述べた。
式辞で大川師は、これから開拓や奉仕を開始する卒業生に対し、1000人以上の信徒と共に礼拝をささげる教会に至った自身の献身と神の御業、聖書神学を学ぶ重要性など、教会成長の秘訣について告白した。また、全ての力は聖霊から来て、全ての知識は聖書から来るとしたうえで、祈りと学びに継続して励むよう勧めた。
大川師はNRA(日本リバイバル同盟)創設(1996年)を共にするなど、榮師とは長年交友を深め、日本のキリスト教界を互いに支え励ましあってきた仲。今年は大川師の推薦で入学し卒業する献身者がいるという縁から、同学院では初めて式辞を担当した。
また、大川師は、主による働き人にとって6つの要素(教える力のある忠実な人、農夫、兵士、熟練した働き人、聖なる人格者、平和の人)が大切であると説いた。卒業する一人一人に向けて、真摯に日本のリバイバルと世界宣教を担う器であれ、と献身の発展を求めた。
同学院は英人宣教師レオナード・W・クート師によって創立、多くの宣教師により支えられてきたが、1940年、第二次世界大戦をきっかけに宣教師は国外追放、同学院は10年間の閉鎖となった。その後1950)年に再開、今日に至る。
世界の福音化を目標に、日本のリバイバルをと願い聖徒を送り続けてきた榮師は、「30年間渡し続けた卒業証書の重さを感じます。(この証書を受け取る全ての生徒たちが)世界と日本の祝福のために貢献する卒業生であって欲しい」と感慨深げに話した。