世界基督教統一神霊協会(統一協会)から脅され多額の献金を強要されたとして、東京都内に住む元信者の女性(73)が統一協会と信者3人に計約2億2000万円を求めた訴訟の控訴審判決で東京高裁は4日、計約9500万円の支払いを命じた1審東京地裁判決を取り消し、賠償額を計約1億5000万円に増額した。共同通信が伝えた。
岡久幸治裁判長は、昨年12月に出た1審判決が「支出経緯が不明」として請求を退けた1991年の献金約5300万円について、女性が統一協会側から「不安をあおられ、自由な意思決定を阻害された状態で献金させられた」と認定した。
判決によると、女性は1989年、東京・銀座の路上で統一協会の信者に勧誘され入信。その後十数年にわたり、マンションや株の売却代金などを統一協会側に献金した。