ロシアは7月28日、今年行われた法改正でキリスト教(正教会)受容の国家記念日となった「ルーシ洗礼の日」を祝った。ロシアのラジオ局「ボイスオブロシア」(日本語電子版)が伝えた。
「ルーシ」は、キエフを中心として存在したロシア、ウクライナ、ベラルーシの前身にあたる国。これまでロシアで7月28日は、治世下に正教会を国教としたキエフ大公ウラジーミル1世にちなみ「ウラジーミル大公の日」として宗教的に祝われてきたが、法改正により国家記念日となった。
このウラジーミル1世が洗礼を受けた988年を基点としているロシア正教会。最高指導者であるキリル総主教はこの日、ウクライナの首都キエフで地元の聖職者らとともに3000人の信徒を前に祈祷式を行った。
ロシアの教会でも祝賀の礼拝が行われ、ウラル地方スヴェルドロフスク州にあるウラジーミル聖公教会には数百人が集まって付近の川で洗礼を受けた。また、モスクワではウラジーミル聖堂や赤の広場で祝賀行事が行われ、市が立つなど賑わいを見せた。