【CJC=東京】教皇ベネディクト16世は7月9日、信心会『キリスト軍団』(レギオナリ・ディ・クリスト)を管理する教皇代理に、聖座財務部長のヴェラシオ・デ・パオリス大司教を任命した。
『キリスト軍団』は、マルシャル・マヒエル神父が1941年、メキシコで創設した団体。マヒエル神父は、幼児性愛、神学生への性的虐待で告発されたものの、2004年まで軍団を支配した。08年に87歳で死去したが、さらに愛人と令嬢がいることも報じられた。
教皇代理は、『キリスト軍団』を管理し、現在の指導者はその指示に従うことになる。会則検討委員も任命される。
『キリスト軍団』は世界22カ国にいる約800人の司祭と2500人以上の神学生が会員。信徒運動である『レグヌム・クリスティ』の会員は約7万人と見られる。
教育に力を入れ、小神学校、神学校を含め学校、大学をメキシコ、ベネズエラ、コロンビア、チリ、ブラジル、アイルランド、仏、独、カナダ、米国、フィリピンなどで運営している。
総資産は250億ユーロ(約3兆円)とイタリアのニュース週刊誌『レスプレッソ』は評価している。